幼児期のお口の健康について
幼児期(おおよそ1~6歳頃)のお口の健康は、将来の歯並び・虫歯リスク・食習慣・言葉の発達などに大きな影響を与える、とても重要な時期です。
ここでは「なぜ大事なのか」「具体的に気を付けること」「年齢別のポイント」をわかりやすくまとめます。
幼児期のお口の健康が大切な理由
✔ 将来の永久歯の健康に直結
乳歯は抜けるから大丈夫…ではありません。
虫歯・噛み合わせの問題があると 永久歯の質や生え方に影響します。
✔ 食べる力・噛む力を育てる
口周りの筋肉が育ち、正しい噛み合わせ・発音に関係します。
✔ 脳の発達にも関係
よく噛むことは注意力・記憶力の向上にも良いとされています。
✔ 口呼吸や姿勢の問題を予防
鼻呼吸ができない・口が開きがちだと、将来の歯並びの乱れや睡眠の質低下につながります。
幼児期に大切な習慣
- 毎日の歯みがき + 保護者の仕上げみがき
- 1日2回(特に寝る前は必須)
- 小学校低学年までは仕上げ磨きを推奨
- 歯ブラシは小さめ・柔らかめ
- フッ素の活用
- フッ素入り歯磨き粉を少量使用
→ 1〜2歳:米粒程度
→ 3〜5歳:グリーンピース程度 - 歯科医院でのフッ素塗布は3〜6カ月ごとが目安
- 食生活
- 砂糖の摂りすぎに注意(特に“ダラダラ食べ”)
- よく噛む食品(根菜、肉、海藻、硬めの野菜など)
- ジュースは「特別なときだけ」が理想
- 口呼吸から鼻呼吸へ
- 口がポカンと開いていないかチェック
- 姿勢や鼻づまりの治療も大切
- 指しゃぶり・舌の癖に注意
- 指しゃぶりは4~5歳以降も続くと歯並びに影響
- 舌を前に出す癖(舌突出癖)は噛み合わせに影響する
年齢別のポイント
- 0〜1歳(乳歯が生え始める)
- ガーゼで拭う → 歯ブラシへ移行
- 哺乳瓶で寝かしつけない(虫歯の原因)
- 離乳食は“前歯で噛み切る・奥歯で噛む”段階を経てステップアップ
- 1〜3歳(乳歯が揃う)
- 歯みがき習慣の土台作り
- 食事は「だらだら食べ」させない
- コップ飲みを習得し、口呼吸予防につながる
- 3〜6歳(噛む力・話す力が育つ)
- よく噛む食材を積極的に
- 食べるときの姿勢(足がつく椅子)
- 指しゃぶりの卒業をサポート
- 定期的な歯科健診開始
定期健診はいつから?
1歳半から定期健診が推奨。
その後は 3〜6カ月ごと が目安です。
- 虫歯チェック
- 歯並び、噛み合わせのチェック
- 歯みがき指導
- フッ素塗布
これらを早期に行うことで、将来のトラブルを大きく予防できます。