忘年会シーズンは、楽しい雰囲気でつい飲みすぎてしまいがちですが、健康を維持するためには注意が必要です。
お酒の飲み過ぎは、翌日の二日酔いだけでなく、長期的に肝臓障害(脂肪肝、肝炎、肝硬変)、高血圧、がん(食道がん、肝臓がんなど)、急性アルコール中毒といった深刻な健康被害につながります。
忘年会シーズンを楽しく乗り切るために、「適量」と「賢い飲み方」のポイントを把握しておきましょう。
忘年会で守りたい3つのルール
- ⚖️ 自分の「適量」を知り、上限を決める
厚生労働省は、「節度ある適度な飲酒」を1日平均純アルコール量で約20g程度としています。純アルコール20gとは、以下の目安のどれか一つに相当します。
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お酒の種類 |
純アルコール量20gの目安 |
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ビール (5%) |
中びん 1本 (500ml) |
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日本酒 (15%) |
1合 (180ml) |
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焼酎 (25%) |
0.6合 (約110ml) |
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ワイン (12%) |
1/4本 (約180ml) |
注意点:
- 女性や高齢者は、アルコール分解能力が低いため、この量の半分程度が適量とされています。
- 少しの量で顔が赤くなる(アルコール分解酵素が少ない)体質の方も、より少ない量を心がけましょう。
- ゆっくりと自分のペースで飲む
- イッキ飲みは絶対に避ける: 短時間で大量に摂取すると、血中アルコール濃度が急激に上がり、急性アルコール中毒になる危険性が高まります。
- 「1時間に1杯」を目安に: アルコールの分解には時間がかかります。分解スピードを超えて飲まないよう、ペースを意識しましょう。
- お酒と同量の「水(チェイサー)」を飲む
- 脱水予防: アルコールには利尿作用があり、体から水分が失われがちです。脱水は二日酔いの大きな原因の一つです。
- 分解促進: 水分補給は、アルコールの分解・排出に必要な水分を供給します。
- 飲酒量の抑制: 水を挟むことで、自然にお酒を飲む量を減らすことができます。
飲酒前・飲酒中の二日酔い対策
飲む前
- 空腹は避ける: 何か食べてから飲み始めましょう。チーズ、ヨーグルトなどの乳製品は胃粘膜を保護し、アルコールの吸収を緩やかにします。
- タンパク質を摂る: 枝豆、豆腐、肉、魚などのタンパク質は、肝臓の働きを助け、アルコールの分解をサポートします。
飲んでいる最中
- 食事をしながら飲む: おつまみを積極的に食べ、胃壁を保護し、アルコールの吸収を穏やかにしましょう。
- 高カロリー・高脂質の「しめ」に注意: 飲酒後のラーメンやこってりした食事は、胃腸に大きな負担をかけます。
飲み終わった後
- 水分補給: 寝る前にコップ1杯の水を飲み、睡眠中の脱水を防ぎましょう。
- 質の高い睡眠: 肝臓を回復させるため、できるだけ十分な睡眠をとることが大切です。
健康に留意して、楽しい忘年会シーズンをお過ごしください!